2006-04-01から1ヶ月間の記事一覧
善意で行ったことが結果として悪意ととられることもあるし 悪意で行ったことが結果として善意ととられることもある。 恩をあだで返すやつが減らないのは、善意と悪意の区別がついていないせいだ。 よくアドバイスに反論する輩というのがあるが、あれはアドバ…
君がいてくれてうれしい。サンキュー。 とにかくそれって、すげーサンキュー。 「この曲の歌詞って最悪だね」ボクはスパゲティーを茹でながら直子に言う。「とにかく、それって、何だよって感じだよ」ははは、聞いちゃいねぇ。 あの後直子は合鍵を使って扉を…
その日、マスターはオアシスのコンサートに行くことになっていて ボクは代わりに店番をしてあげていた(もちろん、料理は出さなかったが)。 直子の抜けた穴を補うために店長が張り出していた「求人」をどこかで 見つけてきたのが洋子だった。 19時を少し過…
ボクがマスターとつまらぬいざこざに巻き込まれるハメになったのも、 洋子が原因だ。 洋子。 いたって平凡な、時計の文字盤みたいな名前とは裏腹に 洋子は、AV女優、控え目に表現しても新宿のキャバ嬢よりははるかにましな容姿。 話は1ヶ月前にさかのぼる。 …
その日、ボクは青山で買い物を済ませると半蔵門線に乗った。 日曜日の夕方とあって車内はブランド名がはっきりとプリントされた巨大な紙袋を提げた女性たちでごったがえしていた。ちょうど本を持っていなかったので、ボクは渋谷につくまでの間、彼女らをじっ…
今日は久々に(実に一年ぶりくらいに)新宿に出て映画を見た。 デイビッド・クローネンバーグが3年ぶりにメガフォンを取った「ヒストリー・オブ・バイオレンス」。 決して名作に数えられる映画ではなかったけれど、確実にボクの中の何かを打つ映画であったこと…
こんばんは。 ポコです。 今日は暑かったですね~♪ 赤坂を歩いていたら久々に汗をかきました。 赤坂で何してたって? 赤坂には雇用元の会社があって、そこで雇用を巡ってバトルしてたんです。 このサイトを定期的に読んでいる人はあまりいないと思うので言う…
コーヒーラウンジ。 男と女がやるせなさそうにコーヒーをすすっている。 「おい、小夜。昨日さ、俺のプリン食ったろ?」 「食べてないよ。だいたいプリン買ってないし」 黙り込む二人。妙に重い空気で。 「小夜、煙草持ってる?」 「さっき、買ってなかった…
拝啓 いま、あなたはいままであなたが欲したすべてを手に入れている。 仕事、家庭、健康、安定。 もちろん、取り返しの付かないものごとは諦めなくてはならない。 例えば、失ってしまった足のことや、大切にしていた時計、亡くなってしまった祖父、祖母など…
スペインに浮かぶ月、濃紺の海、ワイングラスに少しだけ残った赤ワイン。 グラスの淵を軽く噛む。 無機質だけど、神経質な作りのガラス細工。 でも僕にはそれを噛み砕く勇気はない。 もう何ヶ月もこうして、夜を過ごしている―――――― 死ぬつもりでここに来た筈…
花見客でごった返す井の頭公園は、息苦しい。 「なんだってこんな日にここでデートなのよ?」彼女は口を尖らす。 肩越しに桜散る、午後の日差しとギターの音。ボンゴ、トコトン。 「でも楽しいけど」 笑顔。唇の影、鼻先の汗が太陽に照らされて。夢中で騒ぎ…
精神疾患を抱える日本全国の皆様、pokoです。 べつに日本じゃなくたって精神疾患、つまり精神病に認定されない方も いっぱいいるわけで、誰もが村上春樹の小説の人物みたいに健康で さわやかで、ちょっと害のある人じゃなくたっていいわけです。 ちょっと迷…
お前に逢いたい。 死ぬほど、、、心から、、、、もう全部なくなってもいいから、お前に逢いたい。 逢って話せたら、もう死んでもいい。 軽々しく死ぬとか言うな。 そう君は言うだろう。もはや、それすら言わないかもしれない。 無関心。 あの頃、ボクは君に…
通勤途中に桜がよく目に付くようになった。 いわずもがな、春だ。 始まりの季節。 春は出会いの季節であり、それは長い目で見れば、別れの始まり。とにかく、春だ。 前後の脈絡の欠片もないが、ボクは何もない道を歩こうとしている。 何もない道をただ歩くん…