2009-01-01から1年間の記事一覧

年末の工員

別にどうということでもないが工場にいっても誰もいないのでしかたがないから部屋で工員は寝転がりながらテレビを見ていると知った顔が目に入って、あれこれはひょっとしたら、などど久しく使っていない脳みそを使ったものだから突発的に強烈な頭痛が襲って…

第三十九話

四角く区切られたビル群の一角。 空まで建物に区切られていて四角いわけで、その空間にくるくると旋廻する大きな翼の鳥は見ようによってはキャンバスの上で規則的に円運動を繰り返してる黒い筆先に見えなくもない。俺は地面に寝転がってそんな光景を見ている…

読点

文章を書いていてよく悩むのが、この読点です。 いまさら文章読本もないですが、川端康成、谷崎純一郎、三島由紀夫、丸谷才一など、名だたる名作家たちが読点の使い方に関して一家言持っていたと記憶しています。 誰がなんと言及したのかくらいは覚えていた…

九分九厘は9・9パーセント?

家のモノが読んでいる「漢字達人」という本が思いのほか面白かった。 要は難読漢字を集めたクイズ形式の書籍なのだが、間違えて覚えていたり、まったく読めないものなども数多くあり、改めて自分の浅学を恥じる結果となった。 一ページ目の最初の問題がタイ…

工場員は考えていた

隣のラインで働いてる仲良し(たぶん)二人組の若者が、食堂にできる長蛇の列で、いつも俺の前に並んでいる。食べ終わるのも同じ頃で、帰りのエレベーターでも大抵は一緒になる。 お互いに存在は確認しているのに、絶対的に話しかけたくないのは、別に深い理…