工場員は考えていた

隣のラインで働いてる仲良し(たぶん)二人組の若者が、食堂にできる長蛇の列で、いつも俺の前に並んでいる。食べ終わるのも同じ頃で、帰りのエレベーターでも大抵は一緒になる。
お互いに存在は確認しているのに、絶対的に話しかけたくないのは、別に深い理由はなく、単に彼らと話がしたくないからだ。

しかし無言のエレベーターは気まずくて、俺は嫌いで、いつか俺は絶対的に話したくない気持ちよりも、意識的無言電話を掛け合う関係に堪えられずに、いつか彼らと話し合ってしまうのではないかと考えて、今日もアンニュイ。