九分九厘は9・9パーセント?

家のモノが読んでいる「漢字達人」という本が思いのほか面白かった。
要は難読漢字を集めたクイズ形式の書籍なのだが、間違えて覚えていたり、まったく読めないものなども数多くあり、改めて自分の浅学を恥じる結果となった。

一ページ目の最初の問題がタイトルにもあるように「九分九厘」。

こんなものは知っているよ。という人も多いかと思うが、ではどうして九分が90パーセントを意味するんですか、と問われたらそうそう答えられる人もないのではあるまいか。
そこまで踏み込んだ内容に言及していれば面白いこと請け合いだが、どうやら家人の漢字熱はそれほどでもないらしい。
とはいうもののも、だからこそ手に取りやすいという側面もあって、勉強を継続させるためにはちょうどいいのかもしれない。

昨晩、一ページ一ページ眺めていたら、漢字からいろいろなことが想起されてきて、居ても立ってもいられなくなったが、私はしがないサラリーマン。おとなしく布団をかぶって寝てみたのだけど寝つきは悪いし、頭の中には思い出やら考えが充満してしまい、なんとか寝るには寝たけれど夢の中にまで巨大な漢字が出てくる始末で、これはなんとかしなければ、とキーボードに向かった次第である。

第一回目はタイトルにもある通り「九分九厘」。
九分九厘といって思いだすのが、1996年イギリスに住んでいたころの話で、あの国はなぜだか商品の値段にやたらと「99」が使われていました。
例えば「£1.99」といった具合で、わずかに1ペンス(当時約2円)安いくらいではそれほどうれしくもあるまいに。ところがそれが食料品だけでなく、洋服から靴、雑貨やCDに至るまであらゆるところに適応されているのです。これが産業革命のおこった大英帝国での成熟した資本主義の姿なのかなあ、とたいそう首を傾げたものでした。

だからなんだというわけではないのですが、漢字を見ているとこんなことが記憶の片隅から沸々とわき出てしまうのですね。もう10年も前のことなのに、本当に不思議なものです。