肩に触れられたときにはもう嫌いになっていた。 朝、彼は私より10分早く起きる。10分後、手元にある私がセットしたアラームが鳴る。私は、これが鳴るまではいつまで寝ていてもよいのだ、と考えるようにしているから、ときどきその間の10分が何時間にも…
まずおれは煙草を買いにでかけたんだった。5月1日になったばかりのコンビニに着くと、見る気もないのに雑誌のコーナーに足が延びてしまった。だって、まるで拉致監禁されてるみたいに包れて縛られて床に転がされている雑誌にはさ、可能性のオーラ―がゆらゆ…
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