エシディシだな、と工場員はTWEETした

先ほどから我が家ではAC/DCというバンドの『Let's get it up(さあ、立ち上がろうぜ)』という歌が流れております。

―――ようこそエイティーズへ、と言わんばかりの超シンプルなリフ&シャウト。一昔前なら反吐が出そうなサウンドだと一小節目から思ったものだが
「なるほど。うんうん・・・これは良い!これは良いよぉ!」
・・・だったのである。

何、この安定感(゚∀゚)━━━━!!!!
・・・心地いい。
それは年をとったということかもしれない。

◆歌パート◆

おしゃべり一人で船沈む
さあ、お楽しみの旅に出よう
波が高いぞ、さあ乗るぜ
月が昇ってきた、そして俺も・・・

歌、ここまでぺこり



さあれ、印象的な始まりである。
この「宴感は異常」
後世のドロップアウト組だってこのように褒めそやすに違いない。

AC/CDといえば怪焔王(かいえんのう)の流法で有名な(?)「エシィディシ」のことが思い浮かびますが、著名な泣きシーン。あれは、ピカソの泣く女だよねえ、なんて薬にも毒にもならない感想を漏らしつつ次のAVの企画を練っています。
「趣味もない。恋人もない。家族もいない。立木透34歳(アル中)が、ふとしたおりに、はまった出会い系サイトで、貯金も給料もすべて使い果たし、目の前には米二合と少しの野菜が置いてある床上の映像から始まる映画」 ・・・シュールにやろうと思えば相当やれそうです。

KANWAKYUUDAI

今日は人間の欲について考えてみよう、そう工場員は思ったのだった。
ツァラストラ風に言えば「オオぉ、偉大なる天體のよろめきよ・・・」みたいなことになるのは必定だったが止める訳にはいかなかった。もうそろそろあの男の命日が近づいているのだ。

原理原則というものについて考えると、やはり欲に行き当たってしまう。
私はなんと俗物なのだろうか。物事の原則を数学ではなく、欲で計ってしまう。
なんたら浅ましいことで、開いた口が塞がらないばかりか、涎が溢れ出てきて
床がびちゃびちゃだ。情けないこと夥しい。
時代が時代なら磔刑や銃殺といった所謂極刑に処されていたことだろう。
現代っ子でよかった、ほ。としたのもつかの間、私はニヒリズムと向き合わなくてはならなくなる。

発想が貧相なんだから仕方がない。私は諦めて、西の空を眺めた。遠くで陽炎が揺れている。
陽炎が揺れているのである。