今までの音楽、これからの音楽 4

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Tutti frutti(トゥッテイ・フルッティ)」
リトル・リチャードの'55年のヒット曲をエルビスがカヴァー。

「Wop bop a loo bop a lop bam boom!」と軽口な呪文で始まり、一小節ごとにマシンガンのような鋭いギターのカッティングが追いかける。
聴いていると腰は勝手に揺れてしまうし、14歳のボクは文句無く打ちのめされ、しばらくの間、他の曲を聴くことさえできなかったほどだ。

そのとき友人の兄が持ってきた20枚のCDはすべて、'50から'70年代のヒット曲を集めたオムニバスだった。コニー・フランシスが「バケーション」を歌い、ビーチ・ボーイズは「サーフィンUSA」を奏でていた。「サニー」は憂鬱な砂漠の日差しをありありと見せてくれたし、「ルイジアナママ」を聴いていると、嫌いだった教師のことなんてすっかり忘れることができた。

そんな風にして邦楽などに目もくれず、ボクのもっとも多感な時期はアメリカンロックに埋められ、そして高校生になった。時代はバブル経済の末期で、人々は音楽を聴く余裕なんて失っているようにみえた。

高校に入ってすぐにボクは「BOOWY」の洗礼を受けることとなる。ヒムロック、布袋は瞬く間にボクのアイドルとなり、バンドが結成された。
気の合う仲間と毎週末、覚えたての酒を片手に、ギターをかき鳴らした。
ボクらは決してカバーはやらず、オリジナルの曲を作り(さまざまな事情でそれら発表されることはなかったが)、友情を深めながら高校を卒業した。そしてボクはイギリスへ向かった。そこに「OASIS」が待っていることも知らずに。


余談
BOOWY」ネタからYou Tubeで解散宣言、Dreamin'、をみて、氷室の涙に思わずぐっときてしまいました。
http://www.youtube.com/watch?v=WT5iZs_cEWo&mode=related&search=BOOWY