☆42101-1

オレは上海を友人と二人で歩いている。やたらと広い道幅で、ここは何路だろう、なんて思いながらも、迷子の子猫ちゃん的、寂しさはない。
しばらく歩くと前から泥酔した白人が3,4人現われて、理解できない言語で何かを言うとオレ達を指差して笑い声を上げた。
「放っておきなよ」柔道の心得がある友人は柔らかい笑顔を向けて、いきり立つオレを諭す。

白人をやり過ごすと今度はやたらと化粧の濃いアジア女が4人、リオのカーニバルみたいな格好でずんずんと歩いてくる。すれ違い様に言葉を聞くと日本語で、オレも友人も、ははは、ビバジャパン。

目的とする青いビルの入り口に入る。
右手に上へつながる階段があって、目の前は細い通路になっていてエレベーターがあるのがわかる。