5月15日

五月晴れなんて昔からいうのだけど、今日はまさにそんな日。
暑くも寒くもなく、風穏やかな一日だったけど、家で自分を看病している
ボクにとってはただの一日だった。

ガールフレンドがいないことでひとつ大きく困るのが、このように
病気をしているときで、まさか友人に看病をしてくれとはいえず
一人ひっそりおかゆを食べたり、寝汗を拭いたりしながら、熱が引くのを
一人ひっそりとまたなくてはならない。

去年、ボクが一人のガールフレンドを別れた原因がこの風邪だった。
4月のことだと記憶しているが、ボクが微熱を帯びてぼんやりした頭をしていた
ところへガールフレンドが見舞いに来てくれた。

今思えば、なんであんなことをしてしまったのか、と後悔の念でいっぱいなんだけど
時間は戻らないので、あきらめて一人自分の看病をしている。

ゆっくりとしていたいのだけど、パキシルが切れているので
病院へ行かなくてはならない。
こんなときに一人だと本当に気がめいるのだけど、これも自分の運命と
あきらめてシャワーを浴びて病院へ向かう。

因果なことだ。

さっき、マイケル・ギルモアの「心臓を貫かれて」を読み始めた。
ずっと前に100円で購入して暖めておいたのだけど、体が不自由な時くらいにしか
連続殺人犯に同情することはできないだろうと考えて、手にとって見た。

昨日まで読んでいた町田康の「告白」も連続殺人に関わるものだったので
ここのところアンテナがそちらに向いているのかな、と自分の凶暴性を恐れつつも
人が連続殺人に至るまでの精神の経緯を注意深く観察したいと思う。

自分で自分を処刑する。

おあつらえ向きなのかもしれない。