第四話 初めての発病

出来ることならば、しりの穴の中に隠しておきたい。
それほどの秘密。Lost Virgine。初体験。

って、最近はなんですか。あの、カミングアウトって言うんですか。あれにはまってますよね。
じゃあ、自分もしようということで、しましょう。


初めて発病したのは昨年8月、ある暑い夏の夕方のことでした。

その日ボクは短パンでTシャツだったとことをよく覚えています。仕事場では、ガンガンとクーラーが掛かっていたので、とても寒かった、というのも同時によく覚えています。それだけ、外が暑かったって、ことですよ(笑)。

池袋の「●■タ●ビ●ト」って所で働いていた時ですね。
ええ、ひどい会社でしたよぉ。もう男4人所帯で、80年代の悪いオタク(正社員40歳・独身)と重度アトピーを抱えたアキバくん(入社1年目のフレッシュマン26歳・独身)と、自称ミュージシャン(フリーター30歳・扶養家族アリ)が同僚ですからね。
そのひどさは推して測って下さい。

その日、いつものように何もなく仕事は終わったんです。
ただ自称ミュージシャン(以下M)としましょう。MがO(悪いオタク)を呼んでどこか外へ消えたんですよ、仕事帰りに。

Oは「あ、君ら、ちょっと帰らないで待ってて、Mくんとちょっと話してくるから」とボクともう一人のフレッシュアトピーに向かって、言い残すとMとオフィスの外に消えました。

ボクとFA(アトピーのフレッシュマン)は、何の話だろうねぇ、とか二人が消えた後話していたんですが、そこで突然、発症したんです!あの電車で起こる理不尽なあの不安感が爆発して、ボクはもうどうしたらいいかわからなくなりました。

なぜだかは、わからないけど、とにかくあの時、突然電車で起こる不安と同じ不安が「トイレ」もあるし、「いつでも帰れる状況」にあったのに、起こったんです!!!!

理由は分かりませんが、あれが初めてのパニック障害でした。