アヒルという生物が在る。漢字で書くと、家鴨。やがもである。
辞書を引くとこうある。
マガモを飼いならしてつくられた家禽(かきん)。紀元前に中国とヨーロッパで別々に家禽化されたという。肉用・卵用・卵肉兼用など、20種ほどの品種がある。
マガモ?
カモ科の鳥。全長約六〇センチ。雄は青首(あおくび)ともよばれ、頭部が濃緑色で、白い首輪があり、胸が栗色、くちばしは黄色。雌は全体に黄褐色。北日本で繁殖しているが、冬鳥としても池・湖に渡来。アヒルの原種。
これを見てお分かりのように、アヒルとは飼いならされた真鴨である。
人間が生まれる前は存在していなかった、アヒル。
あー、あひる。
ぎゃーぎゃー、歯が痛い。いま、おにぎり食べてんだけど、なんかしみるぜ、知覚過敏。恐ろしいね、千の神経。
右側の奥歯だけでゆっくりと咀嚼してみるものの、たまに毀れたご飯粒が前歯、左の奥歯に移行して、葉の表面から、アルミを噛んだ時のような、不快感をあたえる。しみるぅ。
嫌になるぜ、いたみ。グワーグワーと叫んでみるも、虚し。