旅旅旅

別にいまさら書くことではないのだけれども、旅が好きでした。

過去形で書くのは、今はまったく活動していない自分のことだから。現在進行形的な観点いえば、自分は完全なる日本国民で、外国に行こう!なんて欠片も思ってはいない。

ちょうど一昨年前は違かった。

NYへ行きたくてしようがなかったのね。
何ゆえにNTへ行きたかったか?

この質問は「なぜインドへ行きたくないのか?」と同じくらいの愚問である。
行きたい理由がないように、行きたくない理由もないのである。

それだけ日本の生活に馴染んでいる、という所作であろう。
けだし、日本は立派で、しっかりしていて、信頼のある国で、絶望させられることも少ない。
それは仕事をしていても同じである。

確かに、ちょっと理不尽なことはある。
でも、そのほとんどの理由が豊かさから起こることで、取り立てて怒るに足らない。ボクが寛容だということにはまったくならないが、そんなものである。追い立てられないのに逃げる理由もない。

そんな訳で、日本を離れたがっている諸君に言いたい。
日本の何を知っているのか?

仕事なんざしなくてもいい。生活くらいはなんとかなる。

とりあえず、東京に出てくることが日本人として、最初の一歩だろう。
無関心を知るということ。

旅で知ることは、他人の自分への無関心さだから。

他人が自分に対して無関心である。
ごく当然のことながら、ほとんどの人たちが気がついていない厳然たる(否、厳然足りえ過ぎるからかもしれない)、悲しい事実である。

一歩、一歩。ボクは大人になり、旅をある程度客観視することができるようになりつつある。
それが大人になるということなのでしょう。