机を揺すりながら、男が激しい口調で老人を詰問している。
いったい何がそんなに大事だってのだ。
老人ははげた頭を摩りながら、俯いている。 男は、遊撃の腕を緩めるつもりはないようだ。
一層大きく机を動かすと、編み紐のブーツのつま先で、老人の脛を蹴りつけさえする。
わたしはギモンに思う、いったい何がそんなに大事だっていうのだ。
あなたにとって、いったい何がそんなに大事件なんだというのだ。
しばらくすると老人は床に転げ落とされ、ブーツの先で蹴りまわされる。
それほど、何が、いったい、あなたを怒らせる?
何があなたを、動かすのだと?
だとしたら、あなたはなぜ。